Category Archives: 修士号プログラム

TESOLプログラム インタビュー

みなさん、こんにちは。国際経営学 (MBA) 2年の玉井です。

最近のモントレーは最低気温も零度近くになることもあり、一般的に温暖なカリフォルニアですが朝晩は寒さを感じるようになってきました。また今週は今学期最終週のため、図書館や食堂などでも学生がレポートや試験勉強に追われている姿を多く見かけます。そんな大学院生には少し忙しいファイナルウィークですが、今回は英語教授法 (TESOL) 学科の中村愛子さんに時間を取っていただき、プログラムについてのお話を伺ってきました。

―本日はお忙しいところありがとうございます。早速ですが、中村さんが MIIS を選ばれたポイントはなんでしょう?

一番は MIIS の多様な国際性に惹かれました。多くの学校をリサーチしたのですが、語学系の学校として有名な点や私自身スペイン語話者ということもあり、MIIS が環境的にも一番自分に合っていると感じました。小さいキャンパスで勉強できる点やモントレーの歴史や環境なども気に入っています。

中村さん(真ん中)とクラスメイト

中村さん(真ん中)とクラスメイト

―MIIS の TESOL プログラムの特徴は?

クラスのサイズが小さいことです。TESOL のクラスは多くても20人、少なくて4、5人のクラスもあります。先生との距離も近く、教授陣には著名な方も多くいらっしゃいます。Dr. Kathleen Bailey のような、英語教授法を勉強される方であれば一度は必ず名前を聞く先生から直接学ぶことができることも魅力の一つですね。

―実際に入学されて、特に役に立ったと感じるクラスはありますか?

現在履修している Applied linguistic Research と Second Language Acquisition の2つがとても役に立っています。Applied linguistic research とはアンケートや授業観察など多岐に渡るリサーチ手法を学ぶ実践的なクラスです。TESOL の世界では英語指導者は優れたリサーチャーであるべき、と言われています。どのような指導法が最適かということは生徒や環境によっても異なるため、常によりよい指導法を追い求めていくことに欠かせないからです。Research やResearch Paper のスキルを身につけて、研究結果を出版し、世界の英語指導者に調査結果を伝えていくことも語学教師にとって非常に重要な役割のひとつです。

Second Language Acquisition は第2言語習得のセオリーを学ぶクラスです。今までの著名なリサーチャーの研究を学び、今後の英語指導のベースとなる多くの英語教授の知識を身につけることができます。

TESOLクラスの授業の様子

セメスター最終日にて、スナックと飲み物を楽しみながらの授業の様子。(いつもはもう少しまじめだそうです)

―中村さんは Administration Office でも働かれていらっしゃるそうですね。MIIS への出願を検討中の方達へコメントやアドバイスをお願いします。

少し具体的になりますが、MIIS の TESOL プログラムには GPA は最低でも3.0以上、TOEFL も100点以上(各セクション25点以上)なければなりません。入学後に授業についていくために必要なためです。Personal Statement ではなぜ MIIS の TESOL で学ぶに値するかをポイントに書くといいと思います。TESOL の場合は今までの経験とこれからプログラムで学ぶことが、将来やりたいことにどうリンクしているかを具体的に述べると説得力のあるものになります。

入学後も、修士をとるためにではなく、自分自身のために勉強していく意識を持つといいと思います。MIIS の TESOL は莫大な課題の量で有名で、精神的に厳しい場面も多くありますが、英語指導者として社会に出た際にどう在りたいのかを考え、貪欲に授業の枠を超えた勉学に打ち込めると良いと思います。

―本日はありがとうございました。

こちらこそありがとうございます。皆さんの参考になれば幸いです。

Alumnus Interview: Lynn

皆さん、こんにちは。日本語通訳翻訳(T&I)プログラム1年生の神野裕史です。

1学期ももうすぐ終わりに近づいており、期末試験に向けて、通訳翻訳学科の学生はてんやわんやの大変な時期を迎えています。テスト勉強に加えて、イベントも盛りだくさん。2年生はFall Forumと呼ばれる実践的な通訳演習の機会があります(次回、このblogでFall Forumについて取り上げます。乞うご期待です)。1年生もサイトトランスレーションのクラスで中国語学科との合同演習をしたり、通訳翻訳プログラム全体での逐次通訳演習があったりと忙しい日々を送っています。

ChenYoshimura

勤め先にて(リンさんは右端)

さて、今回はOBの特許翻訳者としてご活躍されているリン・ラーセンさんとのインタビューをご紹介したいと思います。

― 本日はお時間、ありがとうございます。ご活躍されている卒業生のお話を聞けるのは非常にありがたいです。早速ですが、MIISで得た経験の中で、キャリア上、特に有益だと感じられていることはございますか?

まずは、高い外国語能力だけでは通訳者・翻訳者として活躍するのに不十分だと気付けた点でしょうか。通訳者になるには(特に同時通訳は)しっかりした訓練が必要です。一方で翻訳者には、原稿の隅々まで注意を払うことが求められます。これは、どれだけ注意深い人であっても、専門的な教育抜きには身につきません。

また、通訳者・翻訳者に共通して言えることですが、英語・日本語での背景知識も重要です。例えば、経済・自動車・知的財産などが日英の通訳者・翻訳者にとって重要な分野ですが、専門的に勉強した経験のない人は、母語ですら知識がないことが多いでしょう。

MIISでこれらの分野について学び、翻訳ができたことは非常に貴重な経験でした。MIISのカリキュラムにはしっかりと技術的な内容が盛り込まれており、文学などが翻訳の主な対象になっている一般の外国語のプログラムとは大きく異なります。

― ありがとうございます。翻訳者としてご就職されたとお聞きしていますが、仕事探しの上で、MIISの教育はどのように役立ちましたか?

1年生と2年生の間の夏休みに国連の専門機関である世界知的所有権機関(WIPO)でフェローシップ(≒インターンシップ)を行いましたが、その応募選考の際にはキャリアセンターを中心にMIISの力を借りました。フェローシップへの参加によって、非常にニーズのある分野である日本語→英語の特許翻訳の実務経験を積むことができました。

スイスにて

スイスにて

特許文書は技術的なプロセスや機械について法律用語で書かれており、非常に複雑な描写が多いため、専門的な訓練なしに翻訳を行うのは困難です。このインターンシップでの経験とMIISでの2年間の教育のおかげで、シリコンバレーにある法律事務所で、翻訳者として働き始めることが出来ました。

特許翻訳に限らず、もう少しマーケット全体を見てみると、競争がどんどん激しくなっています。ですので、MIISのような学校の修士号を持っていることは大きなアドバンテージです。

― 企業の方とは接点がまだあまりないのですが、修士号が評価されるというのは非常に心強いです。最後に、MIISでの印象に残っていることをお聞きしてもよろしいでしょうか?

オットセイの鳴き声に耳を傾けながら、居眠りをすることでしょうか?学校自体について話すと非常に小さなクラスで切磋琢磨したことが印象的です。2年間同じ仲間と、活発にグループで勉強するのですが、仲間の成長には驚きました。

カリフォルニア モスランディング

カリフォルニア モスランディング

そして、何を学んでいても、卒業後に役に立つと感じていたことも記憶に残っています(結構な授業料を払いますので、そう感じながら勉強できるのはありがたいものです)。学科外でも、色々な言語ペアの学生と会って、ネットワーキングができたのも非常に楽しかったです。皆、卒業後、それぞれの業界でリーダーになっていきますので、いつか頼りにする機会も出てくるのではないかと思っています。

Student Interview: Satoko and Fellowship at WIPO

皆さん、こんにちは。日本語通訳翻訳(T&I)プログラム1年生の神野裕史です。今年度、新しくblogを担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。

MIISに入学してから2ヶ月強が経ちます。新入生も学校が始まって初の中間テストが終わり、ようやく学生生活に馴染んできたところです。そんな学生の今の関心事項のひとつが2学期終了後の夏休みに行うインターンシップです。いったいどんなインターンシップ先があるのか、どんなお仕事ができるのか、学生の間ではよく話題になっています。そこで、blogを読んでくださっている皆さんのご参考にもなればと思い、この夏、3ヶ月、世界知的所有権機関(WIPO)でインターンシップを行った2年生の金森聰子さんに、インターンシップの感想を伺いました。

― 秋休み明けのお忙しい中、ありがとうございます。スイス・ジュネーブのWIPOで夏休みに3ヶ月間インターンされていたと聞きましたが、どんなお仕事をされていらっしゃったのでしょうか?

金森さん WIPOのエントランス前で

金森さん WIPOのエントランス前で

WIPOは国連の専門機関で、知的財産の保護を世界中で促進することを目的としています。その業務のひとつに特許の国際出願制度の運営があります。WIPOでのインターン制度はフェローシップと呼ばれていますが、私はフェローの1人として日本から出願された特許を日本語から英語に翻訳する仕事を行っていました。

フェローシップを始めた当初は要約と呼ばれる特許出願の明細書や図面などの概要をまとめた資料の翻訳を行いました。そして徐々に慣れてくると、より分量の多い「特許可能性報告書」も翻訳の対象に加わりました。どちらも翻訳後、リバイザーと呼ばれる担当者の元に原稿を持参し、校正・校閲を依頼し、修正箇所の指示を仰ぎます。

WIPO外観

WIPO外観

― フェローシップでどのような学びがありましたか?

いちばんの発見は特許翻訳が楽しかったことです。書かれている内容をリサーチして、しっかり理解して、翻訳する。間違いが許されない仕事で、精密さが求められますが、知的刺激をたくさん受けることができました。フェローシップを始める前までは、特許翻訳の経験そのものはなかったものの、MIISで学んだ経験が役立ちました。MIISの授業では、言葉を置き換えるのではなく、意味を理解して別の言語で伝えることが強調されています。その重要性を感じた局面が何回かありました。また、文章の論理展開を理解するのに必要な分析思考もMIISで鍛えられたと思います。

国際機関で働けたこと、ジュネーブに滞在できたことも貴重な経験だったと思います。職場には「世のため、人のために働いている」という雰囲気がありました。また、国際機関が集い国際会議も多く開かれるジュネーブの街には何カ国語もの言語が飛び交い、非常にコスモポリタンな空気に溢れていました。例えば、WIPOでは英語に加え、フランス語も公用語として使用されているので、フランス語でも会議が開かれ、英語に通訳されています。WIPOのフェローシップは、卒業後に実際の仕事に結びつくことも多いと聞いていますので、またご縁があるのではと楽しみにしています。

ジュネーブのレマン湖

ジュネーブのレマン湖

― 今日はお忙しい中、ありがとうございました。

いえ、こちらこそ。MIISはWIPOに長年フェロー生を送り出してきた経緯もあり、WIPOの翻訳の責任者がフェローシップの説明に来たり、キャリアアドバイザーからのアドバイスが受けられたりと、フェローシップを目指す上でも恵まれた環境だと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです。

MBA留学で感じたこと

皆さん、こんにちは。国際経営学(MBA)専攻の玉井です。

MIISでは5月18日には卒業式が予定されており、2年生はこの日を最後に卒業です。お世話になった先輩方が卒業していくのは大変寂しいですが、MIISで学んだ内容を活かし各フィールドでの活躍を期待しています。また、3ヶ月間の夏休みを終えると、8月からは新1年生が入学してきます。今回は大学院へMBA留学を検討している方などへ、私がアプリケーションや入学してから感じたことについてお話しさせていただきます。

試験勉強の様子

試験勉強の様子

日本人留学生がアメリカでMBAに申し込むためには、テストスコア(TOEFL、GMAT)、自己紹介書、履歴書、推薦状、大学時代の成績証明書等が必要とされています。詳しくはMIISホームページをご覧ください。

http://www.miis.edu/admissions/requirements/business

決して人様に自慢できるようなスコアを取ったり、模範的な学生ではないですが、私なりに苦労したことなどを皆さんに共有出来ればと思います。

入学準備をしていく中で、私が最も手を焼いたものはTOEFLとGMATで基準点以上を取ることでした。初めて受けたTOEFLでは散々なスコアを叩き出し、自分は本当に入学することが出来るのだろうかと感じました。そんな中でも日々の学習に加え、移動時にポッドキャストで聞く英語

図書館の様子

図書館の様子

ニュースや英字新聞、メールマガジンへの登録など日々の生活からなるべく英語に触れる時間を増やしていきました。大学院に入学して1年目も終わろうとしていますが、現在でも通学時のニュースなどは当時から続く習慣となっています。

GMATは大きく分けて数学的思考力と英語の言語能力を測るパートに分かれています。数学は日本のセンター試験レベルなどと比較しても容易でしたが、逆に言語パートはTOEFLと比べてもかなり難易度が高かったです。日本の標準的な教育を受けてきた方にとっては、数学で高得点を取ることが全体のスコアを上げるポイントになるでしょうか。

基準点はなんとかクリアしたものの、入学してからも授業に遅れを取らないようする毎日でした。私が苦労した点は大きく3つです。

1つ目は英語力。私の英語力ではネィティブの先生が話す英語を1コマ(110分間)連続聞いていると集中力を保つことが難しく、追いつけなくなることも少なくなかったです。授業そのものよりも、予習・復習時に本や資料をじっくり読み理解することも多いです。

2つ目は授業の進め方。日本的な先生の板書を写して講義を聞くスタイルに慣れていた私にとって、ディスカッションなど授業中積極的に発言することは難しかったです。また初めのうちは、アメリカのテスト形式、授業登録そのものや先生へメールで質問することでさえも戸惑いました。

3つ目は日米の文化の違い。初めての授業では食事をしながら講義を受ける生徒に驚かされました。ケーススタディでもアメリカ人が当然知っている企業や著名人などの知識がないため苦労しました。

授業の様子

授業の様子

現在も遅れを取らないようにする毎日ですが、クラスメイトや友人の助けによりだんだんと慣れてきました。来年の春、私が卒業する頃には今の2年生のように成長した自分でありたいです。

英語奮闘記 at MIIS

こんにちは。国際環境政策(IEP)専攻2年生の藤木です。ただいまMIIS内は学期末試験の時期で、図書館は連日満席です。

さて、私はこの18日にMIISを卒業します。思い返してみればあっという間の留学生活でした。予想はしていたものの、留学生活は24時間常に課題に追われている毎日でした。そして何よりも、英語との奮闘に尽きる日々でした。今回は、私の留学生活振り返りと称して、主に学校生活での英語奮闘記をお送りします。

留学開始当初は、学校では授業内容を聞き逃してはいけないという思いから、耳を強制的にダンボ状態にすることに必死でした。教授は皆比較的はっきりと話してくれますが、英語ネイティブのクラスメイト同士のディスカッションはスラングだらけでとても速く、5分程のディスカッションのトピック自体が理解できない、という事態にもしばしば遭遇しました。そういう時は、自分がまるで子供になった気がして悲しくなったのを覚えています。

授業内でのディスカッションは、私にとって難関の一つでした。政策関係のクラスではよく、授業の最後に数人で2〜30分程話し合い、その場で簡単な政策分析を発表する機会がありました。これが、時間がないので皆とにかく早口なのです。自分の意見を言おうにも、矢継ぎ早のディスカッションになかなか割って入れない。5回ほどチャレンジして失敗した挙げ句、メンバーの1人が見かねて助け舟を出してくれたこともありました。グループディスカッションには優しいクラスメイトの助けも借りながら徐々に慣れていきましたが、未だに苦手です。

プレゼンテーションも私には大仕事の一つでした。元々、人前で話すのは日本語でも大の苦手だからです。その為、留学生活で初めてのプレゼンテーションは英語ネイティブのクラスメイトにもチェックしてもらい、時間を計って何度も練習しました。そのプレゼンテーションで教授とたくさんのクラスメイトに褒めてもらえたことでとても自信がつき、その後はプレゼンテーションに対する恐怖感は無くなりました。

この英語奮闘生活を支えてくれたのは、必修の英語クラスです。特にライティングは、自分の想像を遥かに超える膨大な量のフィードバックを毎週教授から受け取っていました。週2回授業+宿題は確かに時間を取りますが、この授業がなければ、政策ペーパーを書くライティング力はつかなかったと思います。また、留学生活を通して行っていた、週1-2回のランゲージエクスチェンジ(ランゲージパートナーと会って1時間程英語を話す練習をしていました)も、大変助けになりました。日常会話でよく使う表現等も教えてもらえますし、何よりも会って話すのが楽しいので気分転換にもなり、英語を勉強している方にはお勧めです。

Kaori_photo

先日、英語のクラスで巻き寿司の作り方のトレーニングセッションを行いました!

これからMIISを目指す英語が苦手な方に、この記事を少しでもご参考にして頂ければ嬉しいです。

学会発表 (TESOL & CATESOL)

今回は、最近参加した2つの学会について報告します。

3月17日〜19日、 TESOLのthe 45th Annual Conventionがルイジアナ州ニューオーリンズで開催されました。 TESOL (Teachers of English to Speakers of Other Languages )は全世界規模の教育者団体で、世界各国の教員、教育関係者、大学院生など約5000が参加する大規模な学会となりました。私はElectronic Villageというテクノロジーを使って言語学習を促進/サポートするプレゼンテーションをさせていただき、MIISで開講されているComputer-Assisted Language Learning (CALL)のクラスで制作したホームページ(Google site)を紹介しました。プロジェクトを簡単に説明すると、テクノロジーを使用してどのように先生と生徒がクラスで扱う教材を整理整頓し、また、先生はクラスの進行状況とクラスを管理するかというもので、膨大なプリントや提出物を管理するのが困難だと感じている教員・生徒を対象に発表しました。

また、4月7日〜10日までカリフォルニア州ロングビーチではCATESOL (California Teachers of English to Speakers of Other Languages)の the 42nd Annual Conferenceが開催されました。私は、先学期に履修したApplied Linguistics Researchで提出した小論文(“Students’ Motivation and L1 Use in an ESL classroom “)を発表しました。CATESOLの学会発表はTESOLと比べると、「理論」よりも「実践的」なアイデアを皆で共有し合う場所という雰囲気でした。

今回のCATESOLで私が一番「役に立つ」と思ったプレゼンテーションは「アメリカでの就職活動の仕方」についてのディスカッションでした。アメリカの大学で学ぶ留学生として、アルバイトや長期の仕事を得るのはとても難しく、また、日本とは願書の書類や提出方法などが異なるため、様々な学校からの教師を迎え、求職活動でやりがちな失敗や間違えなど、現場の生の声を聞けたのはとても貴重な体験となりました。

最後に、大学院生としてTESOLやCATESOLなどの教育社団体に加入したり、学会への参加、学会での発表はとても大切だという事をここで強調しておきたいと思います。上記の就職に関するプレゼンテーションでも何度も念を押して教師陣やリクルーターから説明されましたが、このような団体への関与は教師として(または教師になる為に)自分を磨いているというアピールになります。つまり、学会に参加するという事は他の現場で働いている教師がどのようなアイデアを利用しているかなどを知る情報収集の場になります。そして、学会発表をする場合、その準備の段階で専攻研究の中でその分野での最新の論文から情報収集をするので知識を深めたり、自分の発表に集まった聴衆からフィードバックを得る事ができます。

実際、学生の立場で学会への加入、カンファレンスへの参加(発表)にはお金がかかるので、やりくりは大変ですが、学生の場合TESOLもCATESOLも学割が適用されます(*以下参照)。また、学校としてもMIISは学会参加(発表)の際にはFinancialサポート(上限あり)があるので、社会人として加入/参加するよりも低額でまかなうことができます。また、学会が開催される際には大抵の場合ボランティアを募集し、一定時間任務に従事すると学会への参加費が免除されます。機会がある方は是非学会に参加してみてはいかがでしょうか?英語教師への夢へ一歩近づけるかもしれません。

*TESOL年会費($32/Full-time student), TESOL 2011 Convention Registration Fee ($140/ Early admission)

*CATESOL年会費($35/Full-time student), CATESOL Conference Admission ($120/ Early admission & Student status, $105/ Presenter)

モントレー国際大学 海洋政策研究所

モントレー国際大学は、3月2日付で、サンフランシスコ在住でミドルベリー大学の学生の両親でもあるヒックス夫妻から、ローカー財団を代表して100万ドル(日本円で約8200万円)の寄付を受けたことを発表しました。

この寄付は、モントレー国際大学に付属する、海洋経済・政策研究所を立ち上げるために使われる予定です。もともとこの研究所は、モントレー湾という格好の地理条件を活かした海洋経済・政策研究をするために計画されており、今回の寄付で本格的に研究所の立ち上げが始まる予定です。この研究所は、海洋政策・マネジメントに関する幅広い研究を行い、モントレー国際大学で学ぶ学生に対してもクラスをオファーする予定です。

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CATESOL学会

11月13日、モントレー国際大学のキャンパスにてCATESOL (The California Teachers of English to Speakers of Other Languages)北部地域学会が開催されました。

メインとなるゲストスピーカーとして、Diane Larsen-Freemanをお迎えし、500人以上の参加者が集いました。53グループのプレゼンテーションのなかで、モントレー国際大学の教授・講師・生徒合わせて11グループが論文や実践的な教授方法を発表し、その他にも3人がポスターセッションで発表しました。

私にとって学会に参加するのは初めての経験だったので、とても緊張しましたが、CATESOLの方々はとてもあたたかく、弁士もリラックスした様子で発表していました。また、参加者の約半分はカリフォルニアにある大学院の生徒達で、The University of California Davis Campus, San Francisco State University,の生徒が目立ちました。

正直、学会は教授経験の豊富でとても有名な学者のための発表の場だと思っていましたが、CATESOLはもっと「実践的」で「クラスの中で役に立つアクティビティーを共有する」場で、会場の中でも弁士と聴衆の意見交換、質問が飛び交っていて、弁士が一方的に話すのではなく双方向の「対話」の様でした。また、役立つアクティビティーを紹介された後、実際参加者が生徒の目線に立ってアクティビティーを経験し、皆で振り返りをする場面も見受けられました。

最後に、この学会に参加し、大学院の授業で勉強した「第2言語習得理論」の第一人者であるLarsen-Freeman博士の話から、カリフォルニアで教鞭をとっている他の教授、また、大学院で修士課程を目指している生徒まで、様々な人から「英語教育」についての良いアイデアをもらうことができました。CATESOLは教授経験の少ない私たちのような大学院生に対して、大きな門戸を開いているとてもすばらしい組織だと思います。モントレー国際大学でTESOL/TFLを専攻する生徒は是非、CATESOLで学会発表することをおすすめします!

モントレー国際大学でもこの学会に関する記事を紹介しています(英語)

教育実習(TESOL インターンシップ#3)

8月2日から4週間、日本からモントレー国際大学の夏期短期語学(英語)プログラムに来ていた大学生に英語を教えました。

TESOLプログラムでは教育実習が卒業の為の必修単位となっており、学習した理論を実践できるとてもいいチャンスです。

私の場合は、Introduction to U.S. Culture(週3回、1日2時間)とCommunity Exploration(週2回、1日2時間)という2つのクラスを担当させていただきました(計 週5回、週合計10時間)。

Intro to U.S. Culture

このクラスはアメリカ文化を勉強するクラスで、食文化、アメリカの祭日、趣味・休日の過ごし方、ポップカルチャーについて幅広く生徒が学習出来るようにレッスンが組まれています。生徒はホストファミリーと生活しているので、彼らを主な情報源としてインタビューをするなど、クラスで英語を学び、放課後に学習内容を日常生活で使えるように工夫しました。また、このプログラムでは教科書を使用しないため、実際のアメリカ生活で使われている物(新聞記事、広告チラシ、最新のインターネット情報)を準備し、オンラインで入手出来るビデオなども利用し、限りなく現場で使われている英語に近い物を生徒に提供する工夫もしました。

Community Exploration

この授業ではモントレー近郊にある歴史的建造物、美術館、博物館、観光名所について学習し、実際現地を見学する授業です。生徒にとってはクラスの外で使われている英語を肌で感じる良い機会であり、教師にとっては言語の4スキル(reading, listening, speaking, writing)を効果的に取り入れられるいい機会となります。

教育実習までに履修したCurriculum Designで得た知識を使ってのシラバスとレッスンプランの作成から始まり、生徒の反応を見ながらCALL (Computer-Assisted Language Learning)で学習したテクノロジーの活用など、日本の大学で勉強した「教師になる為の勉強」の一歩先を行く貴重な経験となりました。

実際の教育実習のクラスは秋学期に履修しますが、この教授経験は卒業制作(Portfolio)に向けての第一歩となりました。私のように、大学を卒業してすぐに大学院に進学する生徒にとってモントレー国際大学は教授経験を積む為のチャンスがあらゆる所で提供されているので、将来に向けての準備期間としては最高の環境だと思います。

インターンシップ (TESOL #2)

先日、インターンシップの2つ目が終了したので報告させていただきます。

今回の仕事はモントレー国際大学にあるCustom Language Serviceによって運営された、アメリカ空軍の為の4週間集中言語プログラム (LEAP: Language Enabled Airman Program)のTAをするというものでした。

空軍から派遣された9人の生徒は1日4時間の授業と1日20分の1対1の個人指導をTAとします。生徒の日本語習熟度には大きな差があるため、個人指導では生徒に見合った学習援助をするのが主な目的でした。

仕事内容の例としては、生徒が宿題で書いてきたジャーナルの文法チェック、会話練習、NHKラジオの聞き取り練習、新聞記事の内容理解、プレゼンテーション準備などです。

現在、モントレー国際大学の夏期語学研修に来ている日本人大学生と課外活動を通して会話をしたり、会話の場を設けたりするなどで、4週間後の彼らは驚く程日本語が上達していました。

モントレー国際大学ではTESOL(英語科教授法)の修士号を取得しながら、外国語教授法のコースも受講する事も可能です。詳しくはこちらを参照してください。