Category Archives: Life in Monterey

Social Hour

 

皆さん、こんにちは。国際経営学 (MBA) 専攻2年の玉井です。今年度もこの MIIS 日本語ブログを担当させていただくことになりました。引き続きよろしくお願いします。

MIIS では8月後半から新しい年度が始まりました。(日本と違いアメリカでは秋が年度の切り替えの時期です。)新しく入学した1年生を見ると去年の自分を思い出し、懐かしく感じます。1年という時間が経つのはあっという間ですね。私自身2年目ということで、去年の今頃よりはスムーズに授業に取り組めていると感じますが、まだまだ課題に追われる毎日です。もっと時間を上手くマネジメントしていかないといけないと日々感じています。

多くの課題やプロジェクトをこなさなければならない学生生活ですが、上手く息抜きをしていくことも大切なことでしょう。MIIS 生の余暇の楽しみのひとつに学校主催のイベントがあります。ハロウィーンパーティーや秋の文化祭、BUILD と呼ばれる無料の語学クラスなどもあり、どのイベントも活気にあふれています。今回は MIIS の中の数あるイベントのひとつ Social Hour について紹介したいと思います。

pic 2MIIS では Social Hour というパーティーが、毎月第一金曜日の夕方からキャンパス内のカフェテリアブースで生徒会主催により行われています。ビールやワイン、簡単なお菓子なども主催者側が用意してくれる上に、参加料も無料なので私自身非常に楽しんでいます。夕方の薄暗い雰囲気の中DJが音楽をかけてくれるので、参加者も自然とリラックスしています。ちなみに環境対策に力を入れている MIIS らしく、各自カップは持ち寄りです。金曜の夕方なので、そのまま Social Hour の後ダウンタウンまで飲みに行く人も多くいます。

Social Hour では、普段関わることの少ない違う学部の生徒や先生とも気軽に話すことができ、非常に有効なネットワーキングの場となっています。私個人の経験としては、ここで出会った OB の方と意気投合し、サンフランシスコの方まで遊びに行ったこともありました。入学したばかりの頃はまだ知り合いも少なく、この場で初めて話すクラスメイトもいました。お酒が少し入ることにより、英語でも気軽に話しかけにいくことができます。MIIS にこれから入学を考えている方がいれば、入学前にも Social Hour やその他のイベントに参加することをおススメします。

最近の朝夕はぐっと気温も低くなり、寒さを肌で感じるようになってきました。留学生活では健康管理に気をつけながら、残りの9ヶ月を充実したものにしていきたいです。

それではまた!

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モントレーでの一年を振り返る

今回は、期末試験も始まり、もうすぐ二年生ということで、一年を振り返る回にしたいと思います。また、これから一年生がMIISに入学されるということもあり、事前にモントレーで何が出来るのか、お話しすることにします。

 

まずは勉強面。一学期目は様々なトピックに関して翻訳や通訳の練習をし、手広く浅く、翻訳とは何か、通訳とは何かを学ぶ、習うより慣れる日々でした。カバーした分野は観光、レシピ、政治、文化、経済などなど。僕は他にもTLM(翻訳ローカライゼーションマネージメント)のクラスを二つ(翻訳支援ツールとローカライゼーションマネージメントの授業)選択科目として取りました。元々はCI(会議通訳)の修士を考えていたので、これらの授業は必修ではなかったのですが、とても興味のあるトピックでしたので、履修しました。TLMの授業の良いところは、他の言語を学んでいる学生と一緒に授業を履修できることです。他の言語の通訳や翻訳のビジネス環境などを知る良い機会でもあるので、オススメです。また、将来授業で知り合った学生から仕事をいただくこともあるかもしれません。TLMの学生は翻訳マネジメントを学んでいるので、将来のクライアント候補なのです。

 

二学期目は翻訳と通訳のコースを全て履修すると、それだけで16単位に達してしまいます。僕もTLMの授業は一つも取れませんでした。また、二学期目は経済や金融関係にフォーカスした授業構成となるため、最近の出来事などの背景知識が大事になってきます。普段からニュースを読み聞きしている必要があります。池上彰さんの本や、柴田真一さんの『図解式金融英語の基礎知識』などを読んでおくと良いと思います。僕は週刊誌や本など比較的よく書けているものを写経すると表現力の向上に役立つと言われたので、数分だけでも日々ニューズウィークなどの文章を書き写すようにしています。

 

生活面の話もしたいと思います。とても苦労したのは、家探しです。僕は最終的にはルームメイトを見つけてふたり暮らしをしています。それも、3日で家は見つかるだろうと思って泊まっていたホステルから出ていかなくてはならない日にフェイスブックを通して出会ったルームメイトと住んでいます。ひとりで部屋を探すよりも気の合う友だちをまず探したほうが良いかもしれません。たとえ好条件の物件を見つけたとしても、ルームメイトと上手くいかないと生活は大変です。僕とルームメイトはお互い日本人で家のものは共通口座で買っています。まずは、先輩を見つけて部屋の空きがないかを聞くなどすると良いかもしれません。きっと親身になって助けてくれるでしょう。

 

あとは、健康管理ですね。日本食が食べたい場合は車を持っている人に頼んでサンノゼのミツワに連れて行ってもらうと良いでしょう。ミツワは日本の食品が買えるスーパーです。ジムやスポーツ施設は日本よりずっと安く、豊富なので、心配ありません。モントレーペニンシュラカレッジでは無料でジムやテニスコート等が一般に開放されています。テニスラケットも日本の半額程度で手に入ります。学校には卓球台もありますし、ズンバなども無料で出来ます。

 

これから二年生になる僕たちは新入生が入学されるのを楽しみにしていますし、内心自分たちが先輩でいいのだろうかなどと心配したりしています。一緒に切磋琢磨出来ればと思います。

一年生とラッセル先生

先輩方とも同級生ともしばらくお別れです。皆さんが実り多き夏を過ごされることを心より祈っています。

「待てといふにとまらぬものと知りながらしひてぞ惜しき春の別れは」

読人しらず

カリフォルニア州での運転免許証取得

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、モントレーは小さな町で、 車がなくても普段の生活に困ることはほとんどありません。 学生の多くはキャンパスから1キロ圏内に住んでいます。私も学校から徒歩1分のアパートに住んでいるので、普段の生活は歩きが中心です。しかし正直なところ、車の運転ができる私にとっては「こんな時に車があったら…」とか、スーパーで料理用にワインを買おうとした時に、パスポートを持っていないことに気づいて買えなかったりと、不便な思いをすることもあります。(余談ですが、こちらでお酒を買う時、レストランで飲む時、大抵の場合アジア人は若く見られるので、運転免許証などのIDの提示が求められます。)貴重なパスポートを毎日持ち歩く訳にも行かず、車が必要になった時にレンタカーでも運転できるようにということで、カリフォルニア州の運転免許を取得することにしました。

私が運転免許を取ろうと思った時、私の周りの留学生でカリフォルニア州の免許を取った人はほとんどいませんでした。インターネットで情報収集すれば、駐在員の多いロサンゼルスやサンフランシスコにいる日本人がブログ等で免許の取得方法について書いています。しかし、こちらでは地域によって取得方法や必要書類など若干異なることもあります。日本では大抵の事がスムーズに進むので、日本人留学生が運転免許を取るにあたり、不安に思うことや混乱することがあるかも知れません。今回は私がモントレーで運転免許を取得したときの経験についてシェアしたいと思います。

運転免許を取ろうと思ってから最初にしたことは、運転免許センター(The Department of Motor Vehicles/DMV)を探すことです。モントレーから最寄りのDMVはSeasideにあります。SeasideのDMVまではバスで10分、更にバス停から徒歩10分程のところにあります。私は事前にホームページで申請書類等について確認し、DMVに行く当日に、オンラインで筆記試験の過去問を探して二時間ほど勉強しました。運転経験のある人であれば、それほど難しい試験ではありません。また、日本語でも受験できるので心配ありません。

DMVによっては新規の運転免許証申請の際に予約してから行く必要があるオフィスもあるようですが、私は予約しませんでした。というより、オンラインの予約システムで新規申請者のための予約欄を見つけることができませんでした。なので、直接DMVの窓口に行き、新規で運転免許を申請したい旨を伝え、申請書を貰って記入しました。それから記入済みの申請書、パスポートとI-94(入国審査の時にパスポートにホッチキス留めされるカードのようなもの)を提出し、視力検査、申請料金31ドルの支払い、指紋の採取、写真撮影を済ませてから筆記試験を受けました。申請の際にソーシャルセキュリティ番号が必要だの不要だの情報が錯綜しています。私は以前ワシントンD.C.に住んでいた時にソーシャルセキュリティ番号を取得していたので特に問題ありませんでした。ソーシャルセキュリティを取得していない方が免許の申請をする場合は、ご自身で必要の有無を確認するようにして下さい。

筆記試験は前述した通り日本語でも受験可能です。オンライン上に掲載されていた過去問の日本語は若干不自然で、英語で受験した方が良いという声もありました。私は日本語で受験しましたが、その時の日本語はかなり改善されて、自然だったように記憶しています。試験は選択問題なので事前に勉強しておけば大丈夫です。交通規則について36問、標識について12問の計48問で、42問以上正解で合格です。試験の採点が終わると、窓口に呼ばれて合否が伝えられます。その際に日本や他州で運転免許を持っているか聞かれます。私は日本の運転免許を持っているのでその旨を伝えると、それを提示するように求められました。提示すると、日本の免許証の裏側に「not valid in California 」というようなステッカーを貼られました。それから仮免許証を受け取り、そのまま同じ窓口で実技試験の予約をしました。実技試験の予約は取りづらく、学校の授業時間を考慮したりすると、筆記試験から1ヶ月後くらいでした。

車を持っていない留学生にとって問題となるのが実技試験の車をどうするかです。こちらでは実技試験の車を自分で用意しなければなりません。最初、私はクラスメイトに車を貸してもらおうかと考えました。しかしながら、実技試験の車は万が一のために自分の名前で保険に加入しておく必要がある為、クラスメイトの車を借りると、かなり面倒なことになると分かりました。色々オンラインで情報収集した結果、私の仮免許証でレンタカーを借りることができると分かり、レンタカーを使うことにしました。どうやら、こちらの仮免許証には二種類あるようで、一つは全く運転経験のない人が路上練習するための仮免許証で、もう一つは仮免許証というよりも2ヶ月限定の運転免許証です。私は運転経験があったため、後者の仮免許証を貰っていました。レンタカーの費用は保険とあわせて$60〜70くらいだったと記憶しています。インターネットで最寄りのレンタカーショップを探して車を予約しました。来店した時に保険をフルカバーでかけたい旨を伝え、 vehicle registration(車両登録証) がきちんと車にあるか確認してからDMVに向かいました。

実技試験当日は、試験開始時間20分ほど前に予め教えてもらっていた番号の窓口に行き、車両登録証と保険証を提示しました。それから、駐車場から指定された実技試験受験者用の待機レーンに車を移動するように言われ、そこで試験官が来るのをしばらく待ちました。試験官が来ると試験についての説明を受け、最初に手信号や車の機能についての簡単なテストを受けてから、DMV外の住宅地を走りました。試験官の指示に従い右折、左折、レーン変更し、途中の路肩で車を停めるように言われ、バックで曲がらずに進めるかなどをテストされました。地域によっては縦列駐車の試験があるようですが、私の時は単にバックで縁石と車を平行に保ったまま運転出来るかを確認されました。試験時間は20分ほどで、標識に従い、きちんと安全確認すればそれほど難しい試験ではありません。ただし、日本で車線変更する際の目視はちらっと後方を確認する程度だと思います。しかし、こちらでは大げさに振り向いてしっかりと確認しないと、減点の対象となります。これが実技試験で気をつける点かと思います。

DMVに戻るとすぐに、車内で試験官から合否を教えてもらいます。合格した場合は試験結果の紙を持って窓口に行き、本免許証が届くまでの暫定免許証を発行してもらいます。私の場合は実技試験から免許証が自宅に届くまでに二週間ほどかかりました。発送時期はホリデーシーズンなどを挟んだりすると、かなり遅くなることもあるようです。

国際運転免許証でも運転できるようですが、「州内に住居を定めた日から10日以内に州政府の発給した運転免許証を取得しなければならない」と書いてあるホームページもあります。私自身、これについて詳細はわかりませんので、国際免許証で運転することを考えている方がいましたら、必ずご自身で確認してから運転するようお願いします。また、日本と違ってアメリカの場合は担当者、管轄DMVによって情報が違うということはよくあります。DMVに行く前に、DMVのホームページやオフィスに直接電話をして、必要書類等を確認することを強くお勧めします。

この情報がみなさんのモントレーでの生活に役立てば幸いです。

One Week Diary of a 2nd-Year Conference Interpretation Student

過酷で寝る暇もないのか、試験だらけで常にプレッシャーを感じているのか、それとも意外に楽なのか……私はモントレー国際大学院(MIIS)に来る前に、日本語プログラムの学生がどんな1週間を過ごしているのか気になって仕方がありませんでした。

残念ながらそれを知る術がないままMIISの学業を始めたのですが、知っていればもう少し楽に学業に軟着陸soft landingできたのでは、と振り返って思います。潜在的な後輩のみなさんにはそんな経験はして欲しくない、という思いから、今回は2年次で会議通訳コースを専攻する森田がこの春学期にどんな1週間を送っているのかご紹介したいと思います。

まずは月曜日。新たな1週間はこの最もハードな日から始まります。10:00~11:50は英日の逐次通訳。続けて12:00~13:50は日英の逐次通訳。両クラスともにスピーチを2分ほどに区切り、そこで当てられた学生が取ったノートをみながら逐次通訳を披露します。その後、パフォーマンスに対して教授およびクラスメートからのコメントが飛び交います。トピックは秋学期が経済・金融、そしてこの春学期は技術と政治。毎回、いつ当てられるか分からない緊張感で教室が満たされますが、貴重なコメントは自分の通訳力を伸ばすよいきっかけとなります。「プロとしてお金をもらうようになったら誰も注意してくれず知らぬ間にクビになるだけ」。このフレーズは日本語プログラムでよく耳にする金言です。

14:00~15:50は週2回ある日英の翻訳の授業です。教室が離れているため、前の授業が終わると駆け足で2ブロック離れた建物へ移動。MIISは教室が1つのビルにまとまっているのではなく、3つのストリートを跨ってこぢんまりとした建物・教室が点在しているのです。急ぐあまり交差点でまで行かずにjaywalkする学生もいますが、取り締まりがあることもあるので要注意。

火曜日の授業は10:00~11:50の英日の同時通訳のみ。トピックやその日の体調によってうまくいったりいかなかったりします。ですので、背景知識と体調管理は通訳者には欠かせません。通訳者がアスリートに例えられることが多いのもこの辺りから来ているのでしょう。ガラガラ声の通訳なんて聞きたくないですもんね。またフリーランス通訳者が体調を崩した場合、代わりはおらず、穴を開けたら次回から仕事が来なくなり、死活問題にもつながります。

火曜日の授業終了後はクラスメートと「サイトラ」の練習をしています。「サイトラ」と聞いて動物の「サイ」と「虎」を思い浮かべた、という笑い話がありますが、「サイトラ」は「サイトトランスレーションsight translation」の略語。最新号の『The Economist』などから記事を1つ選び出し、大体4~6段落を2分間で速読します。その後、〈「最初はグー、じゃんけんぽん」で勝った人〉(これがMIISの伝統になっています)が半分に当たる2~3段落を目で追いながら前から訳出していきます。前から訳していくため同時通訳の訓練になるとともに、最新の経済動向を把握し、また簡潔で無駄のない上質の英語に触れるよい機会となります。訳出が終わったらもう1人がそれについてコメントし、その後、役割を交代します。

水曜日の授業は14:00~15:50の日英の翻訳の授業だけなので、朝はゆっくりできます。大抵は授業の予習、たまっているEメールや新聞の処理で終わってしまいます。授業ではまず課題が配布されます。そして制限時間内に学生が翻訳に取り組み、ネット経由で披露された翻訳を教授が評価し、またクラスメートがコメントします。1人で取り組みがちな翻訳の作業に〈他者の目〉を入れることができるので、自分の翻訳を異なる視点から見つめ直し、またクラスメートの訳出と比較することのできる又とない機会です。英語のネイティブ話者ではない私にとって、この授業は英語力アップにも直結しています。

授業後はクラスメートと1時間ほど逐次通訳の練習。練習場所は食堂が併設されているSamson Student Center(写真参照)。練習の内容は授業の予習か試験準備が中心で、英日なのか日英なのかはその日に決めています。1人でもできる作業かも知れませんが、友人との共同作業で学ぶことは多く、また彼/女からもらうコメントは有難いものばかり。「翻訳通訳学部の授業を1人で乗り越えるのは難しい」と最初のオリエンテーションで釘を刺されましたが、まさに的を射ていました。時に厳しいコメントをもらうこともありますが、「学び合う姿勢」、これが学業を乗り越えるコツの1つです。

 

木曜日は授業がないので、クラスメート3人とそれぞれ1時間ずつ午後に練習しています。この日は日英のサイトラ、そして英日・日英の逐次通訳を練習しました。逐次の練習教材としてはYouTubeやTEDxの映像を使って行います。特に、ボランティアの手による日本語翻訳プロジェクトが進行中のTEDxの動画には世界を賑わせている「有名人」が登場し、専門とする分野の最新動向をプレゼンしてくれるため、練習ツールとして手放しがたいものになっています。

そしてやっと金曜日。月曜と同様、金曜日にも3つの授業があります。1つ目は朝8時にスタートするTranslation & Interpretation as a Profession。現在進行形の授業なのですが、これまで学んだ内容としては「フリーの翻訳者・通訳者になった際の仕事の請け負い方、見積もりの方法」「顧客関係の構築方法」などが挙げられます。実務に即した形で授業内容が構成されています。

2時限目は日英の同時通訳の授業。ブースに入り、日本語の音声を聞きながら英語に通訳していきます。またウィスパリング通訳やビデオ通訳、機器を使った通訳など、実際の現場を想定した訓練も行われます。訓練はすべて、卒業時点で完成されたプロの卵になっていることを目指して行われます。

ランチブレークをはさんで1週間最後の授業は14:00~15:50のInterpretation Practicum。この授業は会議通訳を専攻する各言語プログラム(日本語・韓国語・中国語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・ロシア語)の仲間が一堂に会し、実践経験が豊富な2人の優れた教授陣を中心にプロの通訳者としての育成が行われます。実際の通訳の手法のみならず、3言語以上の通訳が発生するリレー通訳の方法、また通訳があるイベントをどう組織するのかということまで学びます。毎週、Practicumの学生のうち2人がCI(Chief Interpreter;通訳責任者)となり、その週に開かれるイベント・授業に通訳者を割り当てて通訳を組織化するとともに、会場や機器の手配など事前・当日の準備に従事します。前回のブログ(http://sites.miis.edu/tijapanese/2012/02/17/fall-forum-2011/)でお伝えしたFall ForumもPracticumの学生が組織運営したものです。このPracticumの授業は基本的に会議通訳コースの学生しか受講することができません。このブログを読んでPracticumに興味を持たれた方はぜひ会議通訳コースへ!

そして週末の土日は学会で通訳のボランティアをしたりPracticumの一部としてイベントで通訳演習を行ったりすることもありますが、原則はお休み。大抵は課題や次週の授業の予習、また日本から持ってきている翻訳の仕事に追われて終わってしまいますが、友人と食事をしたり、ジムで汗を流したり、テニスをしてストレスを発散したりすることもあります。うまく気分転換をし、心と体のバランスを取ることができることも学業を乗り切る1つの秘訣です。

と、このようなスケジュールの繰り返しで学期の約15週間が過ぎていきます。

ここまで読んでいただいた皆さんはMIISの学業の様子を垣間見ることができたと思いますが、いかがでしたでしょうか。これを読んで同大学院への関心がさらに高まっていれば、と思います。

モントレーのファーマーズマーケット

私は南カリフォルニアのアナハイム市に生まれ育ち、大学からは北カリフォルニアのベイエリアで暮らしてきました。日本より少し大きなこの州は、広大な自然と世界をリードする大都市が存在し、様々な国のカルチャーがミックスされた、とてもエキサイティングなところです。

 
そ してこの度モントレー学院に入学し、改めてカリフォルニアの美しさに感動しました。まるで車のコマーシャルに出てくるような壮大な海岸線がつづく17マイ ルドライブ、こじんまりとした高級リゾートの街カーメル、あちこちに点在するワールドクラスのゴルフ場は、ゴルフをしない人でも憧れてしまいます。私はこの素晴らしい環境の中で、これから2年間学び暮らせることを、とても幸せに感じています。

 
では、私が気に入ってるモントレー生活の一部を 紹 介します。一番楽しみにしているのは、毎週火曜日に開かれるファーマーズマーケットです。ダウンタウンの道路が2ブロック歩行者天国になり、ローカルの農 家がブースを出し、新鮮なオーガニック野菜が色とりどり並べられます。その中には今まで目にしたことのない野菜があったりします。農家のおじさんやおばさ ん達はとても親切で、珍しい野菜の説明から調理法まであらゆるアドバイスしてくれます。野菜や果物以外にもおいしいペストリーやケバブ、あらゆる種類のス ナックが売っていて、それを食べ歩きしながらバンドのライブ演奏を聞いていると、もうお祭り気分になってしまいます。

 
こうして毎週ファーマーズマーケットに顔を出していると知り合いも増え、いつの間にかコミュニティの一員なれた感じがしてきます。モントレーは都会とは違い、人との関わり合 いが温かくとても居心地の良い心休まるところです。私は、これからもっとコミュニティ活動に参加して、沢山の出会いしていきたいと思っています。

 

モントレーの教会

私は日本語ネイティブではないので、つたない日本語を大目に見ていただければ幸いです。日本語プログラムの一年生で、カリフォルニア出身の日系人です。今日、モントレーの生活の中で教会についてお話しします。私はモントレーに来る前に、3年間広島県の福山市で、JETの教員として勤めていました。その間、偶然同僚がある教会を見つけ、私を小さいその教会に紹介してくれました。この教会はほとんど南アフリカ人と日本人の団体で、文化の違いがあったにもかかわらず、親しく、それに気軽に礼拝やイベントを立ち上げ、楽しい経験をしました。

日本で毎週のように教会に参加していたため、モントレーでもその習慣を続けたいと思っていました。そこで、IPS(国際政策)専攻の友達とモントレーの教会を調べることにしました。まず、その友達の家の近くの教会に行きました。そこのメンバーは明るく、何人もの人が挨拶してくれました。友達が来て、ホールに入ったら、ほとんど50代以上のメンバーでした。全員、私達の方をこっそり見ている感じで、「どうしてそんな若そうな二人はいきなり来るんだろう」と思っていたに違いありません。礼拝の後、唯一の若そうな男性は私たちに話をかけてくれ、その男性と彼のお母さんが私達を昼ごはんにも誘ってくれました。教会は全体的にとても歓迎的でしたが、メンバーは全員その教会に長く通っているそうで、私達にはやはりもう少し若い人達がいる教会が合うのではないかと思いました。

次に、最初の教会で会った人から教えてもらった、学生にお勧めの教会に行きました。友達によると、この教会は歴史的にヒッピーの教会として知られているそうです。外には、無料のコーヒー、お茶、ジュース、おやつなどが用意されていました。ビルを入ると、ラウンジがあって、人はそこで腰をかけて、広いスクリーンを眺めていました。それは友達によると、礼拝の一つの形だそうです。伝統的に礼拝堂で参加するより、コーヒーを飲みながら、礼拝堂で行っていることをスクリーンで観ることができます。私達は伝統的な礼拝が好きなので、普通に礼拝堂に入りました。賛美歌をいくつか全員と歌ってから、牧師の説教を聞きました。

3つ目の教会はシアターで行われます。ステージ上で、教会のバンドが賛美歌を演奏しているときに、どうしてもロックコンサートの雰囲気になってしまいます。牧師はそのことについて、「この教会の目的は娯楽になっている感じがしますが、ちゃんと教会以外でも仲間と個人的もしくはグループで会って、本当の礼拝をしよう。」とよく注意していました。そのことに聞き飽きてしまい、やはりシアターの感じの礼拝は面白くても、メッセージがちゃんと伝わってくるのだろうかと疑問に思いました。

こういう試行錯誤で、ようやく教会を選びました。どの教会にしたと思いますか。はい、みなさんのご想像通り、2つ目のヒッピーの教会でした。他の教会にも良いところがないというわけではないです。ただ、この教会では、賛美歌をみんなで熱心に歌うことに力を入れていて、牧師もユーモアがあり、聖書の直訳の言葉に従うより、聖書の精神に従うことを焦点としています。このような教会は私には一番向いています。最後までお読み頂きありがとうございました。教会に興味がある方は参考にして頂ければと思います。