Category Archives: インターンシップ情報

Student Interview: Satoko and Fellowship at WIPO

皆さん、こんにちは。日本語通訳翻訳(T&I)プログラム1年生の神野裕史です。今年度、新しくblogを担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。

MIISに入学してから2ヶ月強が経ちます。新入生も学校が始まって初の中間テストが終わり、ようやく学生生活に馴染んできたところです。そんな学生の今の関心事項のひとつが2学期終了後の夏休みに行うインターンシップです。いったいどんなインターンシップ先があるのか、どんなお仕事ができるのか、学生の間ではよく話題になっています。そこで、blogを読んでくださっている皆さんのご参考にもなればと思い、この夏、3ヶ月、世界知的所有権機関(WIPO)でインターンシップを行った2年生の金森聰子さんに、インターンシップの感想を伺いました。

― 秋休み明けのお忙しい中、ありがとうございます。スイス・ジュネーブのWIPOで夏休みに3ヶ月間インターンされていたと聞きましたが、どんなお仕事をされていらっしゃったのでしょうか?

金森さん WIPOのエントランス前で

金森さん WIPOのエントランス前で

WIPOは国連の専門機関で、知的財産の保護を世界中で促進することを目的としています。その業務のひとつに特許の国際出願制度の運営があります。WIPOでのインターン制度はフェローシップと呼ばれていますが、私はフェローの1人として日本から出願された特許を日本語から英語に翻訳する仕事を行っていました。

フェローシップを始めた当初は要約と呼ばれる特許出願の明細書や図面などの概要をまとめた資料の翻訳を行いました。そして徐々に慣れてくると、より分量の多い「特許可能性報告書」も翻訳の対象に加わりました。どちらも翻訳後、リバイザーと呼ばれる担当者の元に原稿を持参し、校正・校閲を依頼し、修正箇所の指示を仰ぎます。

WIPO外観

WIPO外観

― フェローシップでどのような学びがありましたか?

いちばんの発見は特許翻訳が楽しかったことです。書かれている内容をリサーチして、しっかり理解して、翻訳する。間違いが許されない仕事で、精密さが求められますが、知的刺激をたくさん受けることができました。フェローシップを始める前までは、特許翻訳の経験そのものはなかったものの、MIISで学んだ経験が役立ちました。MIISの授業では、言葉を置き換えるのではなく、意味を理解して別の言語で伝えることが強調されています。その重要性を感じた局面が何回かありました。また、文章の論理展開を理解するのに必要な分析思考もMIISで鍛えられたと思います。

国際機関で働けたこと、ジュネーブに滞在できたことも貴重な経験だったと思います。職場には「世のため、人のために働いている」という雰囲気がありました。また、国際機関が集い国際会議も多く開かれるジュネーブの街には何カ国語もの言語が飛び交い、非常にコスモポリタンな空気に溢れていました。例えば、WIPOでは英語に加え、フランス語も公用語として使用されているので、フランス語でも会議が開かれ、英語に通訳されています。WIPOのフェローシップは、卒業後に実際の仕事に結びつくことも多いと聞いていますので、またご縁があるのではと楽しみにしています。

ジュネーブのレマン湖

ジュネーブのレマン湖

― 今日はお忙しい中、ありがとうございました。

いえ、こちらこそ。MIISはWIPOに長年フェロー生を送り出してきた経緯もあり、WIPOの翻訳の責任者がフェローシップの説明に来たり、キャリアアドバイザーからのアドバイスが受けられたりと、フェローシップを目指す上でも恵まれた環境だと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです。

教育実習(TESOL インターンシップ#3)

8月2日から4週間、日本からモントレー国際大学の夏期短期語学(英語)プログラムに来ていた大学生に英語を教えました。

TESOLプログラムでは教育実習が卒業の為の必修単位となっており、学習した理論を実践できるとてもいいチャンスです。

私の場合は、Introduction to U.S. Culture(週3回、1日2時間)とCommunity Exploration(週2回、1日2時間)という2つのクラスを担当させていただきました(計 週5回、週合計10時間)。

Intro to U.S. Culture

このクラスはアメリカ文化を勉強するクラスで、食文化、アメリカの祭日、趣味・休日の過ごし方、ポップカルチャーについて幅広く生徒が学習出来るようにレッスンが組まれています。生徒はホストファミリーと生活しているので、彼らを主な情報源としてインタビューをするなど、クラスで英語を学び、放課後に学習内容を日常生活で使えるように工夫しました。また、このプログラムでは教科書を使用しないため、実際のアメリカ生活で使われている物(新聞記事、広告チラシ、最新のインターネット情報)を準備し、オンラインで入手出来るビデオなども利用し、限りなく現場で使われている英語に近い物を生徒に提供する工夫もしました。

Community Exploration

この授業ではモントレー近郊にある歴史的建造物、美術館、博物館、観光名所について学習し、実際現地を見学する授業です。生徒にとってはクラスの外で使われている英語を肌で感じる良い機会であり、教師にとっては言語の4スキル(reading, listening, speaking, writing)を効果的に取り入れられるいい機会となります。

教育実習までに履修したCurriculum Designで得た知識を使ってのシラバスとレッスンプランの作成から始まり、生徒の反応を見ながらCALL (Computer-Assisted Language Learning)で学習したテクノロジーの活用など、日本の大学で勉強した「教師になる為の勉強」の一歩先を行く貴重な経験となりました。

実際の教育実習のクラスは秋学期に履修しますが、この教授経験は卒業制作(Portfolio)に向けての第一歩となりました。私のように、大学を卒業してすぐに大学院に進学する生徒にとってモントレー国際大学は教授経験を積む為のチャンスがあらゆる所で提供されているので、将来に向けての準備期間としては最高の環境だと思います。

インターンシップ (TESOL #2)

先日、インターンシップの2つ目が終了したので報告させていただきます。

今回の仕事はモントレー国際大学にあるCustom Language Serviceによって運営された、アメリカ空軍の為の4週間集中言語プログラム (LEAP: Language Enabled Airman Program)のTAをするというものでした。

空軍から派遣された9人の生徒は1日4時間の授業と1日20分の1対1の個人指導をTAとします。生徒の日本語習熟度には大きな差があるため、個人指導では生徒に見合った学習援助をするのが主な目的でした。

仕事内容の例としては、生徒が宿題で書いてきたジャーナルの文法チェック、会話練習、NHKラジオの聞き取り練習、新聞記事の内容理解、プレゼンテーション準備などです。

現在、モントレー国際大学の夏期語学研修に来ている日本人大学生と課外活動を通して会話をしたり、会話の場を設けたりするなどで、4週間後の彼らは驚く程日本語が上達していました。

モントレー国際大学ではTESOL(英語科教授法)の修士号を取得しながら、外国語教授法のコースも受講する事も可能です。詳しくはこちらを参照してください。

インターンシップ (TESOL #1)

TESOLのプログラム1年目が終了し、夏のインターンシップが始まりました。今年の夏は合計4つの仕事に関わります。1つ目のインターンシップが終了したので報告したいと思います。

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6月4日〜9日までの6日間、カリフォルニア州立大学バークレー校のキャンパスにてYouth For Understanding (YFU)のプログラムを利用して日本へ夏期短期留学をするアメリカの高校生に日本語と日本文化を教えてきました(日本のYFUに関する情報はこちらを参照)。生徒はアメリカ全土から招集され、日本語学習経験や日本に対する見方もそれぞれ違った個性のある102人を迎え、4日間の集中講座を展開しました。

最初の2日間は事前に渡されていたレッスンプランを使ってのデモンストレーションや意見交換、教師間の振り返りなど、本番の授業に向けての準備が行われ、生徒を迎えた授業ではTESOLでこの1年間学習してきた事を存分に実践できました。MIISの強みである、理論(授業で学ぶ理論とその歴史的背景)と実践(インターンシップや教育実習など、学習した内容を実践出来る場を与えられる/見つけられるという強み)の両立は、将来の夢実現の為への大きな一歩となります。

外国の生徒に日本語を教えるというのはTFLの分野ですが、第2言語習得という意味ではTESOLとも共通する分野なので今回この仕事をさせていただきました。以前から日本語教授に興味があり、また両分野にまたいだ内容を授業で教わるので、このインターンシップは貴重な経験となりました。

就職フェア

2月26日、Monterey Conference Centerにて就職・インターンシップフェアがあり、現役生と卒業生の為に地域・国・インターナショナルレベルの企業が98社集まり、仕事の斡旋をしていただきました。

参加した企業の一例は以下の通りです。

  • Apple Computer, Inc.
  • City of Monterey
  • CTB/McGraw-Hill
  • Federal Bureau of Investigation (FBI)
  • Honda Kaihatsu Kogyo USA, Inc.
  • Rotary International
  • United States Department of State
  • United States Department of State, Office of Language Services

また、同日様々なワークショップも行われ、私はTESOL向けに行われた”Working as an EFL Teacher and Teaching Writing in Japan“に参加しました。これは国際基督教大学のMiguel Sosa講師とテンプル大学のChristine Pearson Casanave教授をお招きして英語が外国語として使われている環境で英語教師として働く事日本の大学で英語のwritingを教えることについての講話をしていただきました。

講師陣が英語を日本で教えるようになった経緯から、現在の仕事に就き実際どのような事を行っているのかを詳細にわたり教えていただきました。その中で、日本の高等教育機関などで英語を教える為のアドバイスをいただきました。

  1. 何か3つ出版すること(有名な機関誌に論文を掲載するなど)
  2. 自分の教授経験を反映したホームページを作る
  3. 最新のESL, EFL事情に敏感になる事
  4. 履歴書のテンプレートを2つ以上持っている事
  5. TOEFL/ TOEICについての知識を備えていること
  6. 日本語についての知識を備えている事、もしくは学習意欲を持つ事

などです。その他にも役に立つ情報を教えていただきましたが、書ききれないので、何か質問があればコメントの欄に書いていただければと思います。