卒業生インタビュー【デュボワ都さん】

今日は、2011年にMIISを卒業後、日本で翻訳者としてご活躍されているデュボワ都さんにお話を伺いました。

―今回はお時間をいただき、ありがとうございます。まず、MIIS入学に至るまでの経緯を教えていただけますか。

米国の大学を卒業後、OPT制度を利用してサンフランシスコの語学学校で働いていましたが、将来就労ビザを取得するためにはもっと専門性の高い仕事に就く必要があると気づき、大学院進学を考え始めました。ベイエリア周辺の大学院のプログラムを調べていたところ、MIISのウェブサイトでオープンキャンパスがあることを知り、当時住んでいたイーストベイからバスを乗り継いで見学に行きました。翻訳の経験がなくても基礎から学べること、現役の翻訳者の授業を受けられることに魅力を感じ、すぐに出願の準備を始めました。

―卒業後は、主にどういった分野の翻訳のお仕事をしていらっしゃいますか。

最初の仕事は、カリフォルニアにある特許事務所での社内翻訳者兼コーディネーターでした。その後、帰国が決まったのをきっかけにフリーランスに転向しました。

内容としては、一番多いのが特許関連の文書の日英翻訳です。その他にプレゼン資料や広告など、ビジネスやマーケティング分野を扱うこともあります。miis_campus_security

―いまのお仕事で、MIIS で学んだことがどう役立っているか、お聞かせください。

何よりも、特許、技術、医薬、リーガルなど幅広い分野の翻訳を学べたことが役に立ちました。大学までいわゆる文系で、理系の文章に触れる機会は少なかったのですが、課題をこなしていくうちにそれまでの苦手分野への抵抗が少なくなってきたように感じます。

MIISでできるネットワークも、この学校の大きな強みだと思います。卒業後、先生方やクラスメート、キャリアセンターのアドバイザーを通して仕事の打診が来ることも珍しくありません。私は選択科目でローカリゼーションやビジネスのクラスを取っていたので、日本語以外のプログラム専攻の学生と知り合う機会がありました。卒業後、そのうちの何人かが多言語プロジェクトのPM(プロジェクトマネージャー)になり、和訳を担当しないかと声をかけてくれたこともありました。

―学生時代は、どんなことに力を入れて過ごされていましたか。

1学期目はTLM(翻訳ローカリゼーション管理)のコースでしたが、翻訳をもっと学びたいと思い、次の学期からは翻訳のみのコースに移り、日英・英日翻訳のクラスはすべて取りました。日英の授業は私だけ非英語ネイティブということもありましたが、その分とても鍛えられました。

―学生生活のなかで、一番思い出に残っていることは何ですか。

why_monterey_instituteひとつだけ選ぶのは難しいのですが、クラスメートに恵まれたことでしょうか。毎日のように、カフェテリアで一緒に勉強していたのを覚えています。サイトトランスレーションや翻訳の授業では、お互いの翻訳やパフォーマンスを評価することが多く、自分が発表するときには不安になることも多かったのですが、お互いを尊重しあう、温かい雰囲気のクラスだったので救われました。

―MIIS に入学を希望されている方たちに、特にアドバイスがあればお願いします。

これは私が入学したときにある先輩からもらったアドバイスなのですが、分野を限定せず、英語と日本語の両方でたくさん読むこと。

また機会があればキャンパスの見学や、入学希望者向けのイベントに参加してみるのもいいと思います。特に後者は日本でも開催されるので、留学を迷っている方は気軽に参加してみてください。