ゲストスピーカー (TESOL)

10月下旬、 TESOLのクラスの一つであるPrinciples and Practices of Language Teachingでゲストスピーカーをお迎えしました。今回のテーマはモントレー国際大学に併設されているESLのディレクターによる、ESLプログラムの特色”Project-Based Learning (PBL)”についてでした。

PBTの特徴は以下の10点にまとめられます

  • 学習者中心 ⇨ 生徒は自己の学習に必要な選択を自分で行う。
  • 生徒と教師の役割 ⇨ 典型的な教師が一方的にレクチャーを行うのではなく、学習は生徒と教師の共同作業であり、教師の役割は学習を容易にさせる進行役となる。
  • 学習内容と学習言語の同一性 ⇨ 例えば、①モントレーの観光情報の本などの作成(文章と写真を織り交ぜ、冊子を作成)②トークショー(学習計画のフレームワークのみを与え、生徒の興味で内容を決める)③7 days experiment (外食とお菓子を7日間やめて、それをビデオジャーナルにする。これは、ある有名なテレビ番組の簡易版で、7日間何か決めごとをし、それに徹底的に従った生活を送るというもの。)
  • 4スキル(reading, writing, speaking, listening)の自然集約
  • 過程/結果 ⇨ プロジェクトの達成と、その為に行う様々な作業で使われる言語が実際の言語使用に最も近い学習方法である。
  • 目に見える(明らかな)最終製品 ⇨ ESLプログラムの傾向として、プログラムの最後(プロジェクトの締め切り約1週間前)になるとほとんどの生徒のモチベーションが低下するようになるが、プロジェクト自体が生徒のモチベーションになる。そして、生徒はその実物を卒業式で発表(展示)する。それは生徒の達成感へとつながる。
  • 長期参加 ⇨ 長期的に同じトピックに触れる事により、ゆっくりと、且つ着実に専門知識を獲得する事ができる。
  • グループ作業と個人作業 ⇨ グループ作業は言語使用を奨励する。プロジェクトそれ自体の言語使用だけでなく、そのタスクを達成する為に必要な言語使用も奨励。タスク達成の為の言語(電話での会話など)は実際の言語使用にもっとも近い形である。個人作業は他のグループメンバーに100%依存しない為に必要。
  • リサーチ ⇨ 学習者のレベルは関係ない。例えば、レシピの場合は家族に聞いたり、ガイドブックは現地学習したり、様々な方法が採用される。また、その経過でネイティブスピーカーと接触でき、言語使用と自信につながる
  • 反省(reflection)

この学習方法はただ楽しいだけではなく、考え方・応用の仕方によって多様なレベル、目的にも見合う使い方がある。

以上がモントレー国際大学併設のESLプログラムの特色 “Project-Based Learning”です。

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