環境団体とWEB2.0

先日の記事でCLPのプログラムを様子をお伝えしましたが、先週の金曜日をもってそのクラスも無事に終わりました。あとは10ページのReflection Paperを書けばめでたくこのクラスもパスできるのではないかと思います。
そのCLPで、最後のクラスに話をしてくれたゲストがNik Strong-Cvetichという名前のモントレー国際大学院の卒業生で、現在Coastal Watershed Councilという環境団体で働いてる方なのですが、彼が非常に興味深い話をしてくれたので、この場を借りて紹介したいと思います。

もともとCLPというのはNikの修士論文をもとに作られたクラスで、その論文は、世界各国で環境保護プロジェクトを進めているエキスパートに、環境保護プロジェクトを進める上で一番必要なスキルは何か、というアンケートを行うことから始まりました。そのデータをまとめた集大成が彼の論文だったわけですが、彼はそこからもう一歩踏み込み、現在もモントレー国際大学院で教授を勤めるJeff Langholz教授とともにそれらのスキルを教えるConservation Leadership Practicum (CLP)というクラスを立ち上げたのです。ちなみにLangholz教授が現在もこのクラスを教えています。

そのように環境保護プロジェクトに必要なスキルを知り尽くしたようなNikですが、今回話をしてくれた際に、学生の一人が、「これから環境保護団体で働いていく上で大事になっていくスキルは何ですか?」という質問をしたのです。

 

Nikの答えは、これからはいかにソーシャルネットワーキングやブログ、動画などを通して自分たちのメッセージを発信していけるかが大事になっていく、といった内容でした。オバマ大統領の選挙活動でも見られたように、インターネットを駆使したPRがこれからの時代ますます大事になっていくのでしょう。オバマ大統領はヒラリー氏やマケイン氏とは違った支持層からの献金を大切にしました。金を持っている会社や資産家ではなく、普通の主婦やサラリーマン、さらには今まで選挙に興味を示さなかった若者層からも献金を受けました。これはまさにネットを利用したPR活動の賜物でしょう。

同じように、いかに自分の団体が崇高な目的や使命を持っていたとしても、それを伝えられなかったら宝の持ち腐れなわけです。Nikの洞察はまさにこれを示しているのではないかと感じました。これからは環境団体のみならず、あらゆる組織においてインターネットを通したPRというのは避けられない仕事になってくると思います。自分のやりたいことへの情熱は持っている。もう一足踏み込んで、それを正しく世界に発信していけるスキルを持っていれば、例えば就職活動をする上でも周りに大きな差がつけられるのではないでしょうか。

モントレー国際大学院でも今年から英語のみならず日本語、中国語、ドイツ語、ロシア語など複数の言語でWEB2.0マーケティングを行っています。このブログやMixi、またYoutubeで見つけられるモントレー国際大学院の動画はすべてその一環です。Facebook(アメリカ版Mixi)やiTunes Uなどで同じようなPR活動をしている大学は多いですが、現在多重言語でこういった試みを行っているのはモントレー国際大学院だけだと思います。在学中にこの仕事を通してこうしたコミュニケーションスキルを磨けるのはとても有難いことだと思っています。

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