アメリカ車事情 (3)

前回のポストでは、車をどこで探せばいいのかについて述べました。引き続き、これがいい!と思える車を発見してからどうするかについて書いていきたいと思います。

車を購入するというのは大きな買い物ですので、これがいい!と思える車が見つかっても慎重になりましょう。まずはその車についてもっと情報を集めることが必要です。

一番簡単にできることは、Autocheck Vehicle ReportCarfaxなどのサービスを利用して、車のヒストリーをチェックすることです。これらのサイトは、車のIDナンバー(VIN=Vehicle Identification Number)を通じて、その車がどこで組み立てられたか、今まで何人のオーナーがいるか、走行距離は正しいか(走行距離計が巻き戻されてないか)、事故を起こしたことがないか、レンタカーとして使われたことがないか、などの情報を知ることができます。こういった情報は車の正しい価値を判断する上で非常に大事な要素になってきます。なぜなら、オーナーが多いほど車が使い込まれているし、走行距離が多いほど車が酷使されてるわけだし、事故を起こしたことがあれば、修理されたとしても多少の損傷が残ってるかもしれないし、レンタカーとして使われたことがあるなら、これも車が酷使されたことがある、ということになるからです。なので、オーナーは当然少ない方がいいです。走行距離も同様。走行距離に関して言えば、アメリカ(特にカリフォルニア)では、通勤・通学などに車が使われていれば、1年間で大体10,000マイルから15,000マイル走るのが普通と言われています。つまり、例えば年式が2005年の車なのに、走行距離が100,000マイルもあったら、それは車が酷使されてきた証拠です。レンタカーだったかもしれません。なぜレンタカーが良くないかというと、通常レンタカーを運転するときは、自分の車ではないので乱暴で無茶な運転する人が多いからです。またレンタカーは長距離の運転をこなしてる可能性がたかいので、買った後にいろいろと問題が起こってくる可能性があるからです。

こういったことを念頭に置くと、この車のヒストリーチェックというのは中古車を購入する場合はかならずやっておいたほうがいいです。でないと、必ず後悔することになります。Auto Checkだと30日間無制限(現在このサイトを通じてAuto Checkのライセンスを購入すると、60日間無制限みたいです)に車のヒストリーレポートを見ることができるようです。CarFaxだと無制限というオプションはなく、1台か5台となっているみたいです。車の現在のオーナーからVINを教えてもらい、チェックをしましょう。オーナーがVINを教えるのを躊躇しているようならその時点でその車は怪しいと思った方がいいです。

また予め、目星のつけた車の中古車市場での値段をしらべておきましょう。これは、KBB(Kelly’s Blue Book)または、Edmunds.comなどで調べることができます。こちらが車の大体の値段を知っておかないと、言い値でかわされる可能性もあるので要注意です。

次にオーナーに電話して、自ら車を見に行きましょう。その際に以下のこともオーナーに質問しましょう。

  • 年式、メーカー、車種、車の色などを再度確認します。
  • トランスミッションについてもオートマなのかマニュアルなのかを確認します。
  • その他のオプションについても質問しましょう。
  • なぜ車を売るのか?(答えがあやふやなら怪しいと見た方が良いです。言えない事情があって売ろうとしてる可能性があります)
  • 過去にオーナーは何人いたか?
  • 事故の記録はあるか?
  • 禁煙車か?
  • マイルはどれくらいか?
  • オイルチェンジを定期的にやってきたか?
  • その他のメンテナンスのレコードは持っているか?

この他にも質問はできますが、電話よりも実際に車を見に行ってその場でオーナーに聞く方がいいと思います。なので、日時を決めて車を見に行きます。可能であればメカニックか、車に詳しい友人と一緒に行ってその場でチェックをしてもらえるとベターです。試乗もしてみて、エンジンのかかり、アクセル、ブレーキ、マニュアルであればクラッッチ、車の発進・停止、ブレーキランプ、ウインカー、サイドブレーキなどすべて使ってみて故障がないかチェックします。オプション等も電話やオンラインで宣伝されていたものと同じかチェックします。オーナーが過去のメンテナンスの履歴を持っていれば見せてもらいましょう。

購入を決めたら、現金か小切手で支払います。個人売買の場合、オーナーは小切手より現金を好みます。というのも、もらった小切手を不渡りにされてしまったら車もお金もなくなってしまうからです。筆者は先日中古車を購入したのですが、前のオーナーにはやはり、現金で支払ってくれ、と言われました。ただ、車の引き渡しの際に一緒に銀行に行ってその場で小切手を現金にできるならば、小切手でも大丈夫、ということになったので、小切手で支払いました。またこれは売り主が大抵要しますすが、簡単な契約書なようなものを作ります。これは、「この車は保証は一切つかない」といった内容のもので、後で買った人に「ここが壊れてたから直せ」というようなことを言われないように、売り主が用意する物です。ですので、買う側としては、最初から修理が必要な箇所を理解しておかないと後で修理に高いお金を払うことになります。というか、最初から修理がたくさん必要な車は買わないのが得策です。

次回は購入後のDMVでの手続きについて。

3 thoughts on “アメリカ車事情 (3)

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