Tag Archives: モントレー国際大学

地震そしてその後

この度の東北関東談震災で被災された皆様に、改めまして、心からお見舞い申し上げます。福島第一原子力発電所の状況などを考えると、まだまだ予断を許さない事態が続きますが、日本に住んでいる皆様方が安全であるように、そして被災地の復興が一刻も早く進むよう、モントレー国際大学の学生、教職員一同、心から応援しております。

地震直後から、モントレー国際大学でもキャンドルライト・メモリアルを始め、募金活動や原子力事故の問題を考えるパネルディスカッションなど、今回の地震に関する活動が様々な場所で行われています。また、4月1日に行われるSpring Folliesとよばれるタレントショーでは、チケットの売上がすべて日本への寄付にあてられることが決定しています。

また、今回の地震を受け、少しでもできることをしようと、モントレー国際大学の学生・教職員からの応援のメッセージをまとめたビデオを作成しました。少しでも日本にいる皆様の心の支えになったらと思います。

モントレー国際大学 海洋政策研究所

モントレー国際大学は、3月2日付で、サンフランシスコ在住でミドルベリー大学の学生の両親でもあるヒックス夫妻から、ローカー財団を代表して100万ドル(日本円で約8200万円)の寄付を受けたことを発表しました。

この寄付は、モントレー国際大学に付属する、海洋経済・政策研究所を立ち上げるために使われる予定です。もともとこの研究所は、モントレー湾という格好の地理条件を活かした海洋経済・政策研究をするために計画されており、今回の寄付で本格的に研究所の立ち上げが始まる予定です。この研究所は、海洋政策・マネジメントに関する幅広い研究を行い、モントレー国際大学で学ぶ学生に対してもクラスをオファーする予定です。

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TED 2011 Conference Livestreaming @ MIIS

先日の記事TEDxMontereyについてお知らせしましたが、今回は、TEDの本場のConferenceをモントレー国際大学でライブストリーミングするイベントについてです。

TED Conferenceは、各界の著名な方が講演するので、参加費がかなり高く、とても一大学院生が気軽に参加できるイベントではなく、ライブストリーミングするのも登録が必要で、この登録料もそこそこのお値段です。しかしモントレー国際大学では、4月に控えたTEDxMontereyのイベントの一環として、学校がライブストリーミング登録をしたくれたお陰で、モントレーにいながら、このTED 2011 Conferenceを視聴することができました。TED Conferenceは、今年は「The Rediscover of Wonder」というテーマのもと、2月28日から5日間に渡って開催されました。どれも興味深い話だったのですが、特に興味深かったSession 6について書いておこうと思います。

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モントレー国際大学でのキャリアフェア

2011年2月25日に、先日のポストでもお伝えした、モントレー国際大学が独自に開くキャリアフェアがありました。最終的に90以上の組織が参加し、大盛況のキャリアフェアとなりました。
筆者も5月に卒業を控えていますので、もちろん参加しました。このイベントはキャンパスではなく、近くのホテルの一室にある、Monterey Conference Centerという場所で行われます。アメリカでのキャリアイベントは始めてだったので、どんなものか若干緊張しましたが、日本の企業が企画するものとほぼ似たようなものでした。ただ、ボストンや東京で行われるキャリアフォーラムと違い、今回のイベントは、その場で面接を行い、うまくいけばその日のうちに内定がもらえる、というものではありません。実際に仕事を得る部分よりも、より多くの企業・組織を知り、自分のネットワークを広げるという部分に重点が置かれていたという印象を受けました。

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モントレー国際大学での奨学金

メールで寄せられる質問で多いのが、MIISでの学費と、どうやってその資金を確保すべきか、ということなので、今回は改めて学費と奨学金について書こうと思います。

2010年−2011年の学費は、年間(2セメスターで)32800ドル。生活費などを含めた合計は、50665ドルとなっています。詳しいデータは上のAboutの部分にも載っているので、そちらもぜひみてほしいのですが、まず特筆すべきは、モントレー国際大学が独自に行っている給付型の奨学金プログラムです。出願者全員が自動的に考慮され、最大で年間の学費の半額(約16000ドル)が給付されます。給付式ですので、返還の必要はもちろんありません。学部時代のGPAが高い、特筆すべき職務経験がある、など、モントレー国際大学としてもぜひとも入学してもらいたい出願者ほど、多い額がもらえる可能性が高まります。逆に一切もらえない可能性もあります。

これ以外の奨学金は、基本的にアメリカ人学生対象となります。しかし奨学金といっても基本的には教育ローンなので、こちらは卒業後に返還しなければいけません。しかもアメリカの教育ローンは利率が高い(6.8%)ので、5年10年とかけて返済するとかなりの高額になってしまいます。日本で教育ローンが借りることが可能なら、そちらのほうがいいかもしれません。

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TEDxMonterey 2011

TEDというのをご存知でしょうか?TEDは、Technology Entertainment and Designを示しており、毎年一回TED Conferenceという名前を冠した講演会を主催してる非営利グループです。このTED Conferenceは、Ideas Worth Spreading(広げる価値のあるアイデア)というテーマのもと、もともとは毎年モントレーで行われていたのですが、最近はロングビーチで開催されています。今年もロングビーチでの開催となりました。具体的にどのような講演会なのかというと、名前の通り、テクノロジー・エンターテインメント・デザイン・学術などの分野の第一人者が講演を行います。もともとは身内のサロン的な集まりだったそうですが、2006年から講演会の内容をオンラインで無料で動画配信するようになり、有名になったみたいです。著名な講演者の一例を挙げれば、DNAの二重らせん構造の共同発見者でありノーベル賞受賞者でもあるジェームズ・ワトソン、元大統領ビル・クリントン、Wikipediaの共同創設者ジミー・ウェールズなどなど(Wikipediaの記事より)

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MIISでの学生団体

MIISには多くの学生団体があり、勉強の合間をぬってみんなこうした団体での活動にも励んでいます。アフロクラブ、アムネスティ・インターナショナル、国境なきアーティスト、サッカークラブ、空手クラブ、ネットワーキングクラブ、日本人会など、国際的で、多種多様な団体がそろっています(下に一覧)。

最近ではモントレー半島サッカーリーグに所属する、MIISのサッカークラブが、準決勝まで進み、熱狂的なファンと共に、充実したリーグを過ごしました。

それからMIISには何とキャンパスの一画に学生が運営してる畑があります。Our Green Thumbと名付けられ、2年前ほどから有機野菜を栽培しています。

また近くにある、Navy Postgraduate School(海軍大学院)では、ラグビークラブもあり、MIISの学生も参加できるそうです。モントレー自体が小さい街なので、こうして地域と一緒になった活動を行えるのも、小さい大学で学ぶ上での魅力かもしれません。

先日は春学期のクラブフェアーも行われ、各クラブが新入生の勧誘に励んでいました。また、学期のはじめに必ずこうしたクラブフェアーが行うので、新しく団体を始めたい人も気軽に始めることできます。

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キャリアについて

MIISにおいての就活について書きます。

まず最初に、筆者が去年参加したボストンキャリアフォーラム(BCF)について触れておきます。

BCFは、DISCO Internationalという会社が毎年10月〜11月にボストンで開催している、日英バイリンガル向けの就職イベントのことです。ウェブサイトによれば、参加対象は、日本国外の4年制大学・大学院を卒業予定(もしくは卒業済み)の方、日本の4年制大学・大学院に在籍し、交換留学されてる方、職務経験をお持ちの方、卒業まで1年以上あるが、就職意識の高い大学1~3年生、大学院1年生の方も歓迎、とのことです。ですので、このイベントは丸っ切り留学生向けというわけではないです(留学生の定義にもよりますが)。つまり、海外の4年制の大学で学んだ人から、日本の大学に在籍していて交換留学で3ヶ月だけ海外で学んだ人、さらには、帰国子女で日本の大学に通ってるという人まで参加します。なので、参加者は膨大です。参加企業ですが、これは景気によって左右されます。2010年は132社が参加しました。手元に正式なデータがないのですが、確かサブプライムが起き、リーマンで世界経済が大きな打撃を受けた2008年は90社、2009年は100社前後だったと記憶しています。ちなみにサブプライム危機の前の2007年は200社近くが参加したそうです。

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1月のモントレー国際大学

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。もう既に2月ですね。モントレーは早くも春の陽気で、暖かい日が続いています。向こう一週間は温かい日が続くみたいですが、そのおかげで朝晩の温度差が激しくなるので、体調管理には充分に気をつけていかなければなりません。

さて、筆者は冬休みはずっと日本に戻っていました。しかし1月もモントレー国際大学ではクラスが行われていました。昔のポストにも書きましたが、筆者は二年前の一月には「環境保全リーダーシップコース」(Conservation Leadership Practicum)というコースを取りました。CLPについての詳細はここから是非昔のポストを読んでみてください。

今回は他のプログラムにも注目してみたいと思います。

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ゲストスピーカー:中国との貿易関係

マシュー・カーペンターによる寄稿
Contributed by Matthew Carpenter 

MIISで中国と米国の貿易関係についての講演が行われました。スピーカーはチャールズ・フリーマンさん。戦略国際問題研究所における中国のエキスパート。彼は主に経済と貿易問題の研究者で、アメリカを代表して中国との貿易交渉を行ったこともある人です。

フリーマンさんは、中国はつい最近経済大国として発展してきた国だと考える人が多いが、歴史的に観ると、次のとうりだと説明しました。1820年代、中国のGDPは世界の30%を占めていたが、その後は停滞を続けて、1978年になると1%以下にまで落ちてしまう。それ後新たに目覚しい経済成長を続けて、30年後の今では10%にまで上昇しました。

中国政府は国民と取引をし、共産党が政権に就き続けるのを認めさせる代わりに、政府は経済成長に力を入れる。中国政府が目指す経済成長は毎年8%。最低8%を維持できれば毎日5万人の雇用が生まれ、中国社会の安定につながる、とフリーマンさんは語りました。

経済成長を維持するため、中国は市場改革に乗り出し、その一角として世界貿易機関(WTO) に加盟しました。WTOに加盟したのは2001年。しかし、最近の経済危機の際に中国政府は景気刺激策を適用しました。中国政府は独裁政権のため、民主主義国家よりも大胆な景気刺激策を素早く適用できたのですが、その結果、中国は再び自由市場経済から計画経済を重視するようになっています。

フリーマンさんはこの状態は危険だと言います。市場改革なしには中国の長期的経済発展はありえないと語り、それだけではなく、世界はこれから中国に世界経済発展の原動力になることを願っていると指摘。国はどの企業が成功するかわからないので、計画経済で長期的に経済発展を続けるのは不可能。自国のためだけではなく、世界のため中国は市場経済を最重視する必要がある、とフリーマンさんは説明しました。

その他にも、フリーマンさんは中国政府がアメリカの要望に応じて中国通貨を20%高めてもアメリカの雇用は増えないだろうといいます。また、歴史的に見て、ある国が覇権国に取って代わって主導権を得ようとするとき戦争が行われなかったのは一度だけで、アメリカがイギリスを追い越したときだ、とフリーマンさんは説明します。その時は、アメリカとイギリスとの間には強い文化的交流があったのと、ドイツと戦うため両国はお互いが必要だったからだといいます。現在中国とアメリカとの間には強い経済的、文化的、そして政治的交流があり、今のところ紛争はありませんが、フリーマンさんによるとこれからが両国の関係の転換点だそうです。